2012年12月24日、第6回「イヴの茶会」は大好評のうちに終了しました。 当日は小雪がちらつく中、約200人のお客様が来場されました。 濃茶席は中村記念美術館の所蔵品による古美術の世界、薄茶席は現在金沢を中心として活躍しているアーティスト、工芸作家の新作によって設え、日本人の古今の美意識の対比を楽しんでいただきました。 今回の薄茶席のテーマは「VOCEM」(声)。人間のコミュニケーションの原点である声、言葉、を改めて考え直すことによって、現代の「一期一会」の世界を表現しました。
2012年薄茶席の床の間は、セシル・アンドリュの作品「VOCEM」。 VOCEMとはラテン語で「声」という意味。 各パネルの中には、フランス語や日本語など、様々な国語辞典をシュレッダーにかけた断片が詰め込まれています。 解体した言葉以前の声がスクリーンの小孔から静かに流れ出し、床の間はこれらの音なき声が共鳴する空間へと変貌します。
薄茶席の合間の二人のヴォーカリストによるコンサート。 プログラムは「声」にまつわる曲を各国の言語で歌いました。
セシル・アンドリュさん自身による作品の説明の様子。
お点前は釜を制作した宮﨑匠氏。
今回の説明役は久世建二金沢美術大学学長と坂本英之教授(デザイン科)。 説明をしている坂本氏。
紅茶席にはアフタヌーンティスタイルの点心が用意されました。 紅茶はベッジェマン&バートン社の「レ クラシック」。 床の間にはアンディ・ウォーホルの肉筆画が掛けられている。